2023-01-01から1年間の記事一覧
「ツバキ文具店」の続編。 主人公の鳩子は結婚し、母親になりと自身の環境も変化しながらも一風変わった手紙の代筆依頼を受けている。家族と仕事の中で気づき学びながらゆっくりと進んでいる様子が読んでいて穏やかな気分になる。 前作も感じたが食べ物の描…
鎌倉で文具店兼代書屋を営む雨宮鳩子。 依頼人の想いを手紙に載せていきながら、そして確執のあった亡くなった祖母の想いを知っていく物語。 依頼人の為にどの筆記具を使うか、便箋は何にするか、どんな文字で書くのか切手のデザインと一通の手紙を書くため…
10年に1才年を取る魔女とひとの子の営みを見守る物語。 長い時間を生きる魔女が世界のあちこちでひっそり生き、そして魔法でひとの子の幸せの手助けをしている。 生きる時間が違うので見送る事が多くなる寂しさを感じ、それでも導き見守る魔女達の優しさ…
人々の日常から世界を見る学問「民俗学」。その民俗学的視点の衣食住などについて解説してある入門書。 民俗学と聞くと妖怪や呪いが思い浮かんでいたが、この本を読むと生活の些細な事も研究対象になっているのだと初めて知った。 暮らし・仕事・コミュニテ…
砂糖の発見から世界中に広まるまでの世の中の変化が書かれている。 今では簡単に手に入る砂糖だが、過去には万能薬としてやステイタスシンボルとしてなど常に人々に求め続けられるのには変わらないなと感じた。 そして、砂糖のために奴隷貿易が始まりその影…
楽しみながら書く習慣を身につける方法が書かれている一冊。 話すより、書く方が楽だと感じている。だけど頭の中で考えていることを文章にするのにも悩んでなかなか手が動かないこともよくある。 この本を読んでみると自分が「正しい文章」で書こうと四苦八…
ヨーロッパから始まりアメリカまでの会計の歴史と仕組みが書かれた一冊。 想像していたより読みやすく面白かった。 時代背景やその土地の性質による商売の成功と失敗、様々な試行錯誤が行われていたのだと知ることが出来た。簿記は訳が分からないと遠巻きに…
ボンバストゥス博士が発見した不思議な植物が載っている空想図鑑。 表紙と中身の印象が違うなと思ったのが読んで最初に思った感想だった。 表紙のように緑が多くきっちり図鑑っぽい物かと思ったが、実際は奇妙で面白い植物とその植物と人々の生活が描かれて…
魔女見習いのセレッサと生まれたての悪魔チェシャが妖精の森を冒険する物語。 色鮮やかでキャラクターも可愛らしくて絵本風だが魔女らしい不気味さや怖さも入っている物語だった。 最初は喧嘩ばかりだった2人が信頼を積み重ねていくのは王道で面白かった。 …
目的も個性も全く違う8人の旅の物語。 章ごとに分かれていて章自体は短めだなと始めは思ったが、8人分あるのだからボリュームは結構あって面白かった。 本編もサブクエストも全体的に陰があるなと感じたが、目的のために信念や希望を抱きながら進んでいく…
疲れた人に「悩みに効くメニュー」を提供する喫茶ドードー。 悩みを店主の話と美味しい料理でほぐしていく物語。 5人のお客と料理が書かれている短編集。 心を読んだように疲れを癒やすメニューがある喫茶店、今の自分が行けたらどんな料理が見つかるのだろ…
日本各地での「肉を食べる」と言う事への考え方や技術が書かれてある一冊。 羊・猪・鹿・鳩・鴨・牛・内臓・馬・すっぽん・鯨の10章に分けて狩って食べる、育てて食べる、そしてどうやって食べるのかが書かれてあり興味深かった。 牧場でのこだわった育て方…
不死身の噂があるクマムシ。そのクマムシの生態・研究の歴史などが書かれてある。 どんな過酷な環境でも生きていける・100年以上生きられるそんな話ばかり聞いていたからか、クマムシへのイメージは妖怪寄りだった。 そのクマムシについてを分かりやすく書か…
中世のヨーロッパを中心に実在した職業をゲーム風に紹介している一冊。 ファンタジーによく登場する定番から「何それ」と思うような仕事まで大体見開き1ページでまとめられている。 各職業の時代背景やどんな仕事なのかなど細かく書かれてあり、思っていたよ…
ゲーム理論について、数式を使わずにじゃんけん・ラーメン屋の海外出店・ドラマやアニメなど身近な事柄を使って説明してある一冊。 ゲーム理論は「囚人のジレンマ」という言葉を聞いたことがある程度で目的もよく分かっていなかった。お互いの出方を予想して…
廃墟に住み、話を聞くだけで相手の悩みを解決する不思議な力があるモモ。 町に現れた時間泥棒に友人達の時間が盗まれてしまう。盗まれた時間と取り戻す物語。 子供の頃に読んだときは、時間泥棒は怖い人達でモモは凄い女の子だと思っていた。 読み返すと、結…
鳥と電柱の関係を研究した話。 電柱の仕組みや役目・電線にとまる鳥たちについて・電力会社と鳥の攻防戦。 電線と鳥、いつもの風景が研究対象になるのかと興味深かった。 どんな種類がとまるのかだけではなく、電線の上・真ん中・下・端の何処にとまるのかを…
複雑な事や自分の考えをシンプルに分かりやすく表現する方法が紹介されている。 グラフィック化する事で情報の取捨選択の判断が出来るようになる。 美しく描く必要は無い。シンプルで明確であれば良い。 物事を分かりやすく伝える力と、考える力を一緒に鍛え…
大学や研究所に属さない在野研究者15名の研究と生き方について書かれている。 「在野研究」の存在をこの本で初めて知った。 研究内容や載っていたインタビューが難しかった部分もあったが、研究者とは何なのかを考え方は面白い。 研究者には組織に属さなく…