口減らしの為に吉原へ売られた駒乃の生涯を書いた話。
吉原の様子や決まり事なども詳しく書かれている。
吉原の中で位を上げていく為には美しいだけでなく、レベルの高い教養を身につけなければならない。花魁になっても自身に付いている新造や禿の衣食住の費用は、すべて負担。そうすると借金も増えていく。厳しい上に理不尽な世界だ。
思いの深さの証明に爪や小指を送ったりしていたそうだが、現代に生きる身としては
送られた方は爪や小指をどうするか困らないのかと思ってしまった。
作中は様々な理由で遊女達が亡くなってしまう。
「馴染む者には極楽、嫌う者には地獄」という台詞があるが、死ぬよりましだと吉原へ
入り自ら命を絶ってしまった人達にとってはどれほどの地獄だったのだろうか?
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