雀のつづら

読んだ本や気になった物について書いていく

【読んだ本】あずかりやさん

目の見えない店主が営む「あずかりや」。

1日100円で何でも預かる。期限が過ぎたら店主が処分する。

「質屋」ではなく「あずかりや」。そこへ預けに来る人達との物語。

 

7編で構成されているがその内6編が人間以外の視点で書かれている。

お店ののれん・自転車など自分の意思で動けないモノ達の視点だったりして、預けられる事情がよく分かっていないまま話が進んで面白い。

お客さんにも様々な背景があるのだろうが、店主は無理に踏み込んだりしない為

謎が謎のままで終わっていく部分がある。

優しい物語だと思うが、読んでいると少し寂しさを感じる作品だった。